旅記

生存報告あるいは将来的な墓標として

ドイツ覚書

ドイツを前回訪れたのは確か2013年で、祖母と母を旅行につれてきたのだった。祖母は当時85歳、よく20代前半の若者のたてた割とハードな旅程についてきたものだ。帰国してから写真をたくさん印刷して額装していたことを思い出す。今となってはもうその旅の記憶は霞んでしまったようだけど。

 


さて、今回ドイツに来てみて前回との違いを感じた事象、また新しい発見を書き出してみることにする。

 


⚫︎有料トイレで、カード払いができるようになっていた。0.5ユーロのカード払いに笑った。

⚫︎朝食がほぼ冷たい。パン、チーズ、ハム、ヨーグルトと、それぞれは美味しいのだ。しかし、やっぱり朝は臓腑に染み渡る温かいものがほしい。私の身体は一口目からハードパンを噛み締めるようには出来ていない。たまに温かいスクランブルエッグがあると、ホッとする。そういえば朝食付きのホテルに泊まったことがこれまでなかった気がする。個人旅行のときは適当に果物を齧って、インスタントスープを飲んだりするから。

⚫︎子供の遊び場が多い。行ったマクドナルド全てに遊具があったし、空港の待合所にもあった。子供に待つという我慢をさせない工夫を感じた。素朴で健やかな考え方だと思う。

(ちなみに移動が多いのとロジを組んでいる人間の嗜好で、食事はマクドナルドかバーガーキングが多かった。一週間で一年分のジャンクフードを食べた気がする。今とても味噌汁が飲みたい。)

⚫︎タッチ決済が普及していて支払いが楽。現金を使うことは、旨安ベトナム料理店のみであった。そういえば各店舗でチップとして小銭を全然置いてこなかったのだがよかったのだろうか。

⚫︎街に、交通機関に広告が少ない。柄物も少なく視覚ノイズが少ない。疲れなくて大変心地いい、

はてなでブログを再開したのは同じような理由だ。)もう少し色々な指示が異邦人に親切でもいいとは思うが、そのかわり説教じみた標語もない。

⚫︎雪道でも自転車が走っている。電車もトラムもバスもタクシーもありそうだが、そこまでして自転車にのりたいスピリットを備えているのだろうか。ちなみに空港内でも厳つい係員が自転車にのっているのをみた。合理性と鷹揚さの合わせ技で羨ましい。

⚫︎アルプスの方に寄ったらクロスカントリー愛好者がたくさんいた。レジャースキーももちろん人気だろうが、決められた範囲内で遊ぶテーマパーク的な姿勢よりもネイチャーアクティビティが断然優位といった感じだ。

⚫︎日本では許されないようなかなり様々なところで犬を連れて来ている人を見る。雪山でも、行きのゴンドラから犬が楽しげにしており、よかった。ここでは犬は真に一緒に遊びを楽しめる相棒、という感じだ。

⚫︎ゴーグルなどのスキー用品が日本より安かったのとデザインにエッジが効いていて好きだったので、自分の手持ちを確認して買い足せばよかった。相場がわからず観察しているうちに色々通り過ぎてしまった。

⚫︎ポーチなどの雑貨にもMade in Germanyがあって驚いた。重工業だけでなく繊維産業がまだ息をしているのだろうか。伝聞だが、最近は移民が多く集まっている東側は産業が栄えているらしい。

 


他に何かあるだろうか。思い出したら付け加えることにしよう。